ジャスミンライスとは?香り高いタイのお米の魅力
ジャスミンライスとは、タイを中心に広く食べられている香り米の一種で、長細い粒とほんのり甘い香りが特徴のお米です。炊き上がりはふっくらと柔らかく、アジア料理、特にタイ料理には欠かせない存在です。日本のお米と比べると粘り気は少なく比較的パラパラとしていますが、しっとりとした柔らかさがあり、軽やかな食感が楽しめます。そのため、タイカレーのようなスープ状の料理やガパオライスのような炒め物との相性が抜群で、世界中の食卓で愛されるお米となっています。実際、日本米は世界的な流通は20%で、タイ米の流通は80%もあります。
ジャスミンライスの起源と特徴
ジャスミンライスの発祥はタイ。タイ国内では「カオホムマリ」と呼ばれ、「香り高いジャスミンのお米」という意味を持ちます。名前の由来は、ジャスミンの花の香りがするからではなく、炊きあがりの白さがジャスミンの花に似ていることからつけられました。
このお米はインディカ米に分類されます。インディカ米といえば日本人にとっては「パサパサしている」というイメージがありますが、ジャスミンライスは適度に柔らかさを持っているため、食べやすいのが特徴です。甘い香りは天然の成分によるもので、人工的に香りをつけているわけではありません。この上品な香りと食べやすさが、世界中で人気を集めている理由といえるでしょう。
文化的背景と食文化での位置づけ
タイの食文化では、お米は欠かせない存在です。実はタイの主食は大きく二種類に分かれています。ひとつは北部や東北部でよく食べられているもち米。そしてもうひとつが、中央部や南部を中心に食べられているジャスミンライスです。
もち米は手で食べる料理と相性が良く、屋台料理や伝統的な家庭料理で親しまれています。一方のジャスミンライスは、カレーや炒め物など汁気のある料理と合わせやすいため、家庭の食卓から高級レストランまで幅広く登場します。
国際的にジャスミンライスが知られるようになったのは、アジア料理ブームや健康志向の広がりも背景にあります。油を吸いにくく軽い食感のため、カロリーを抑えたい人やグルテンフリー志向の人にも支持されています。インドのバスマティライスと並び、世界を代表する香り米として定着しました。

どこで食べられる?
日本でもジャスミンライスを楽しむ機会は増えています。まずはタイ料理レストラン。カオマンガイ(蒸し鶏ご飯)、ガパオライス、グリーンカレーなど、ジャスミンライスなしでは成り立たない料理が並んでいます。



また、アジア食材を扱うスーパーや業務スーパー、KALDI、ネット通販などでも簡単に購入できます。無印にも電子レンジに2分の過熱ですぐに食べられる「ジャスミン米」が390円(税込み)売っています(2025年9月現在)。冷凍食品として「ジャスミンライス付きカレー」が販売されていることもあるので、手軽に試してみるのもおすすめです。
家で食べるなら?
家庭でジャスミンライスを炊くのは意外と簡単です。炊飯器で通常の白米と同じように炊けますが、水加減をやや少なめにするのがポイントです。お米を軽く研いで30分ほど浸水させ、その後炊くだけで、香り豊かなジャスミンライスが出来上がります。
合う料理は、グリーンカレーやレッドカレーといったタイカレーはもちろん、中華風炒飯やエスニック風チキンソテーにもぴったり。バターやナンプラーを少し加えて炒めれば、簡単にタイ風チャーハンにもなります。
保存は香りを守るために密閉容器がおすすめです。湿気や匂い移りを防ぎ、冷暗所に保管しましょう。炊いた後は小分けにして冷凍しておけば、食べたいときに電子レンジで温めてすぐ楽しめます。
まとめ
ジャスミンライスとは、タイ発祥の香り高いお米であり、世界中の食卓で愛されている食材です。炊き上がりの甘い香りと軽やかな食感は、日本のお米とは違った魅力があります。日本でもタイ料理店や輸入スーパーで手に入るので、自宅で気軽に試せるのも嬉しいポイントです。
「エスニック料理を家で再現してみたい」「普段と違うお米を楽しみたい」という方に、ジャスミンライスはぴったり。香り米の魅力を知ることで、毎日の食事が少しだけ異国風に彩られるはずです。
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